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高濃度菌根菌 マイコジェル

マイコジェルは、キミテック社が国際特許として所有する約90系統もの菌種の中から日本の作物や栽培形態に最適と考えられる菌根菌『ライゾファガス イレギュラリス』を採用した、ジェル状の濃縮菌根菌資材です。 キミテック社が持つ独自の技術によって、特定の菌種を純粋培養していることから菌の濃度が非常に高く、また他の微生物や不純物の混入が少ない極めて高い品質を実現しました。 製品はジェル状で残渣なくキレイに溶解するため、点滴灌水にもご使用いただくことができます。 マイコジェルを施用することで菌根菌が植物の根と共生関係を構築し、養水分の吸収効率を高める他、連作によって弱った土壌などストレス環境に対する耐性が増し病害虫への抵抗性を高めます。それでは、マイコジェルの効果を詳しく説明していきます。 マイコジェルを施用し作物の根に感染した菌根菌は、栽培期間を通じて植物と共生関係を維持しながら、”菌根”という『菌に感染した根』を形成します。 この”菌根”は、最大で3m相当もの”菌糸”を伸ばし、植物の根だけでは届かない広範囲の土壌から水分を摂取したり、土壌に固定された"リン酸"などの栄養分を効率よく分解して吸収を促進します。 菌糸を張り巡らせた範囲は、”菌根圏”　と呼ばれ微生物相のバランスを整え、植物の病害虫に対する自己防衛力を高めます。 マイコジェルの最大の特長は、この”菌根圏”を形成する『そのスピードの速さ』にあります。 ジェルの中では　■胞子　■菌根化した根　■菌糸　といった異なる３つの増殖形態で菌の活性が保たれており、マイコジェルを施用後およそ2週間という、類を見ない速さで”菌根圏”が形成されるのです。続いて、マイコジェルの使用方法について解説していきましょう。 基本の施用倍率は、栽培地10ａあたり100mlです。 希釈液が植物の根に届くよう土壌に灌注してください。 施用時期はプラグ育苗期や定植後など、新しい根が活発に伸長するタイミングが効果的です。 栽培初期に1度施用するだけで、その効果は栽培期間を通して持続します。 【ワンポイント！】 プラグ育苗期やポット苗への施用は、少ない使用量で済むため大変経済的です。 その際、1,000倍～3,000倍の高濃度で希釈することで、菌が根に感染する確率をさらに高めることができます。 《使用上の注意》 マイコジェルは”生きた菌根菌の資材”である特性上、その効果を得るためにはいくつかの注意が必要です。 ■菌根菌は老化した根よりも、新しく伸長した若い根に感染します。 若い根が活発に伸長する”生育期”に与えましょう。また施用の前後は灌水を控えめにすることで菌の感染がさらに促されます。 ■菌が植物の根と共生し菌根圏を形成するまで、およそ2週間かかります。 液肥などに含まれる”水溶性のリン酸”や”殺菌剤”は、菌根菌の感染を妨げる要因となるため マイコジェルを与えてから2週間は使用を控えてください。 2～３週間が過ぎ、”菌根圏”が形成された以降は、通常通りご使用いただけます。 マイコジェル施用後、すぐに肥料を与える場合は有機液肥『ボンバルディア』、または根張り 促進型肥料『ライゾー』がお勧めです。 ■トリコデルマ菌資材との併用は避けてください。 トリコデルマ菌は非常に強く、併用した場合マイコジェルの菌が十分に増殖出来ず、一定の効果を得られない可能性があります。 ■一部の作物では、効果を得られないことがあります。 マイコジェルの菌は環境への適応能力に優れていることから殆どの作物で使用できますが、 一部のアブラナ科・アカザ科・マツ類では根に感染せず、効果を示さないことがあります。 適用作物に関してご不明な際は、ハイポネックスジャパン農芸プロダクツチームまでお問合せ ください。 ここからは、生産者の皆様からいただく代表的なお問合せをＱ＆Ａ形式でお答えし、マイコジェルの効果的な使用方法をさらに詳しくご紹介していきます。 Q:菌の活動温度はどれくらいですか？ A:菌が生存可能な温度は、およそ4℃～40℃と幅広く、また活動が盛んになる適温は 20℃～25℃になります。 Q:保管条件に注意はありますか？ A:直射日光のあたらない常温で保管いただけますが、夏場の高温期は菌の活性が落ちることが あります。冷蔵庫など、温度変化の少ないところで保管していただくことで長期にわたり 品質を保つことができます。 Q:使用期限はどれくらいですか？ A:菌の寿命はおよそ2年です。なお、一度開封するとジェル内に雑菌が混入し、カビ等が 発生することがありますので、開封後はなるべく早く使い切ることをお勧めします。 Q:直播作物への使い方を教えてください A:菌根菌は植物の根に感染することから、発根を確認してから施用してください。 与えるタイミングは、本葉が2枚ほど展開する時期が目安です。 Q:次期作への残効はありますか？ A:土壌にある程度の胞子は残りますが、効果は同じではありません。1作につき1回の施用を お勧めします。 Q:果樹や樹木への施用回数を教えてください。 A:年に1回の定期的な施用をお勧めします。 Q:元肥などの”緩効性肥料”に含まれるリン酸は影響ありますか？ A:緩やかに溶け出すタイプのリン酸は、菌の活動に影響を与えません。 ジェル状 高濃度・菌根菌資材 マイコジェル、いかがでしたか？ マイコジェルは、菌の働きによって作物の健全な生育を助け、高品質な作物の生産に貢献します。 昨今の厳しい気象条件下において収穫期間を延ばし収量を増加させる他、収穫物の糖度や風味を 向上し、品質を高めることが出来る画期的な菌根菌資材、マイコジェル。 マイコジェルは、有機液肥『ボンバルディア』、根張り促進型肥料『ライゾー』と併用するとさらに効果的です。ハイポネックスのバイオスティミュラント資材を組み合わせて使用し、相乗効果を図りましょう。 今、世界的に注目されている新しい農業分野、バイオスティミュラント。 是非、栽培管理に導入し、高品質な作物の安定生産にお役立てください。