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2017中心市街地探訪091・・佐賀県唐津市

福岡県境に接する佐賀県の北西部に位置し、面積487.54㎢、人口は124,263人(2017.5.1)。古くから大陸への玄関口で、歴史的重要な役割を果たしてきた日本の先端文化発祥の地として栄え、江戸時代には唐津城の城下町も整備された。明治4年の廃藩置県で唐津藩は唐津県となり、その後、伊万里県、佐賀県、三潴県、長崎県を経て明治16年(1883年)5月に再び佐賀県となった。明治22年(1889年)の町村制施行で東松浦郡唐津町が成立し、その後、貿易港に昇格した唐津港は昭和30年頃まで石炭の積出港として発展した。昭和7年(1932年)には市制を施行し、近年では2005年と2006年に近隣自治体と合併して現在の市域となった。 静岡県からのアクセスは、東海道山陽新幹線で博多まで行き、JR筑肥線直通の福岡市地下鉄空港線に乗り換え、博多から唐津まで約1時間20分。 中心市街地は、JR唐津駅周辺から唐津市役所付近までのエリア。 江戸時代の唐津は、南北に流れる町田川を境に東側には港町である外町、それに対して西側には町人町である内町があり、内町の北側は唐津城の三の丸。唐津駅の北口を出るとそこは内町の南側で、呉服町、京町、中町などの商店街へと続き、そこはかつての商業の中心地だった。商店街の周辺には官公庁、歓楽街などが一定の場所に集まり城下町特有の構成となっていて、中心市街地から見える唐津城の天守閣は存在感があった。唐津城の天守閣は、天守を描いた絵図や設計図などの記録が残っていない為、慶長期の建築様式を想定して昭和の時代に再建されたが市内一の観光客が訪れる施設となっている。天守閣は文化財としての観点だけではなく、いろいろな角度で検討するべきであり、駿府城天守閣再建の一つのヒントになればと思った。 【JR唐津駅】 唐津線と筑肥線のほか筑肥線から福岡市地下鉄空港線への直通列車が乗り入れ、1日当たりの乗車人員は2,216人(2014年度)。駅は2面4線の高架駅で、2階がホーム、1階に改札口や切符売り場などの駅施設のほか観光案内所や駅ナカ商業施設の「えきマチ1丁目唐津」が入っている。南口を出るとタクシー乗り場と一般乗降用スペースのロータリーが広がり、周辺にはマンションが点在していた。表玄関である北口の駅前広場には、路線バスとタクシー乗り場、一般乗降用スペースのほか時間貸し駐車場もある。 【えきマチ1丁目唐津】 土産物店や飲食店を中心に、約15店舗が入る駅ナカ商業施設。 【唐津市近代図書館】 【唐津市ふるさと会館アルピノ】 地上1階に土産物店、2階に唐津焼総合展示場、3階にはレストランが入る観光施設。 【呉服町商店街】 南北約180m続くオープンモール型商店街で、唐津焼の店など専門店が集まっている。以前は全蓋式アーケードが掛けられていたが、老朽化により2015年10月にアーケードは撤去された。 【京町商店街】 呉服町商店街の南側から東側に向かって約180m続く全蓋式アーケードが設置されている商店街で、ファッション関係から日用品の店まで約30店が集まっている。 【中町商店街】 京町商店街から北側へ向かって約220m続く商店街で、鮮魚店のほか各種専門店や飲食店などが集まっている。 【木綿町周辺(歓楽街)】 【旧唐津銀行】 地下1階、地上2階建て、延床面積906.99㎡の歴史的建造物で、明治45年(1912年)に唐津銀行本店として完成した。赤レンガの東京駅丸の内駅舎を設計した辰野金吾が監修した建物で、設計はその愛弟子である田中実が携わった。辰野金吾は嘉永7年(1854年)にこの唐津に生まれた建築家で、東京駅のほか、日本銀行本店と大阪支店、大阪市中央公会堂、旧岩手銀行本店など、数々の重要文化財を世に送り出した。 【唐津市役所】 【大手口センタービル】 地上6階建て、延床面積8,770㎡の複合ビルで、2011年にオープンした。ビルには飲食店や専門店などの商業施設、民間企業の事務所のほか、唐津バスセンターや国交省の事務所なども入っている。 【佐賀地方裁判所唐津支部】 【唐津商工会館】 【唐津税務署】 【佐賀地方法務局唐津支部】 【唐津市民会館】 【唐津曳山展示場】 【唐津神社】 【唐津城】 初代唐津藩主の寺沢志摩守広高が7年の歳月をかけて1608年に築城した平山城で、築城の際には豊臣秀吉が朝鮮出兵の拠点とした名護屋城の解体資材を用いたといわれている。現在見られる天守閣は、昭和41年(1966年)10月に鉄筋コンクリート製の文化観光施設として完成したもので、2013年度の唐津城の入場者数は118,688人。