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宇都宮市の動物園で今年のホワイトデーにホワイトタイガーの赤ちゃんが生まれました。誕生から2カ月間の育児と成長を飼育員が見守り続けました。 ベンガルトラの変種、ホワイトタイガー3頭を飼育する宇都宮動物園で3月14日、赤ちゃんが生まれました。 お母さんの名前は「シラナミ」、名前の通り白い毛並みがきれいです。 実は、親子のこうした姿が見られるまでには困難の連続でした。 飼育員・西田純さん:「最初に生まれて、今、生存している子は元気。安定して最初の3日間はミルク飲めているなという認識はあったんですけど。(量が)不十分だったので、ちょっと危ないかなという気持ちはあった」 4頭を身ごもったシラナミの出産は日をまたぎ、長時間に及びました。 頑張りましたが、3頭は死産、無事だったのは一番初めに生まれた1頭だけでした。 出産で疲れたシラナミも母乳が出ていない様子で、赤ちゃんの体重は減り危険な状況に。 そして、2年前のある出来事が飼育員の西田さんの頭をよぎりました。 飼育員・西田純さん:「(2年前の)前回の出産では、生まれた2頭のうち1頭は母親に事故で踏み潰されてしまって、最初に産んだ子に乳を飲ませようと(母親が)座った時に(もう1頭は)潰されて即死してしまった。乳は吸ったり刺激しないとミルクって出ないので、(前回の子は)ミルクを飲むのもあまりうまくなかった。(今回の子も)またミルクが途中で出なくなって、不十分になるのではと不安があった」 授乳を巡って赤ちゃん1頭が死に、もう1頭も衰弱してしまった2年前の出産。 「同じことになってはいけない」。この苦い経験を生かし、西田さんは母親が餌(えさ)を食べる間に赤ちゃんを連れ出し、ミルクを与える方法を取りました。 そして・・・。 飼育員・西田純さん:「5日目ぐらいから、こっちのミルクを拒んだので、体重も増えたので、そこからは親に任せて、今は元気に安定している」 西田さんからシラナミに授乳をバトンタッチ。 シラナミは見慣れない人の前では赤ちゃんを隠すなど子育て中の親らしい行動を見せるようになりました。 赤ちゃんは1キロ少々だった体重が今では8キロを超えるまでに成長しています。 2年前の前回生まれたのが雄のグーナなんですが、お伝えしたように生まれてから授乳がうまくいかず母親から引き離され、ミルクで育てられました。 今回は常に母親が寄り添っての育児ということで、飼育員の西田さんは「すべてが新鮮で、どう育つのかわくわくしている」と話してくれました。 どんな動物でも小さい子と母親との愛情が大きな見どころだということです。 [テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp