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Bom dia Tristeza ボンヂーア トリステーザ 長谷川きよし (Kiyoshi Hasegawa) & Special Trio

長谷川きよし (vocal & guitar) フェビアン・レザ・パネ (keyboard harmonica) 吉野弘志 (bass) ヤヒロ・トモヒロ (percussion) 江古田 BUDDY 1997/05/22 この曲との出会いは、エリゼッチ・カルドーゾ(Elizeth Cardoso)が1978年に発表したアルバム“A Cantadeira Do Amor”に始まります。 エリゼッチのレコードを初めて聴いたのは、まだブラジル音楽が日本ではもちろん、世界的にも知られていなかった1970年前後、レコード屋に行ってもラテン音楽というジャンルの中に、聴いたこともないような名前のアーティストのアルバムをやっと一枚見つけ出して、とりあえず買ってきて、聴いてみて良かったら あたりっ！というような状況の頃でした。 それがまた、会場全体が一つになって熱狂しているという「ジョアン・カエターノ劇場」でのライヴ盤だったのです。それ以来現在まで、彼女の歌の虜のままです。 それより前、自分で認識してはいなかったのですが、僕がサンバの魅力に取りつかれるきっかけになった「黒いオルフェ」の映画のサウンドトラック盤の中で、メインテーマをうたっていたのが、まだほぼ無名だった頃のエリゼッチだったのです。 ラテン系の女性独特の、艶があって愁いに満ちていて、それでいて迫ってくるような説得力がある彼女の声が、僕の心に住み着いてしまって離れないのです。 黒いオルフェ（映画）　Orfeu Negro / Manha de Carnaval - YouTube    • 黒いオルフェ（映画）　Orfeu Negro / Manha de Car...   その後、思いもよらず72年のリオの国際音楽祭に日本の代表として参加するチャンスに恵まれ、その時に買ってきた数枚のレコードの中に、前に書いたライヴアルバムのvol2があったという偶然もありました。 エリゼッチの77年の来日コンサートでも、当時活動の中心にしていたサンバのセッショングループとしてのオープニングアクトと、後半の彼女のコンサートの中で、エリゼッチが大好きなサッカーの話などをステージ上で直接インタビューできるという幸運も続いたのです。 “Bom Dia Tristeza”を初めて聴いた時、すぐに歌ってみたいと思ったのですが、こんな悲しいそしていかにも地味なバラードは、ブラジルでどれほどの人に好まれているんだろうか？さほど知られていない曲なのではないだろうか？と少し不安な気もしていました。 でも、さすがブラジル、YouTubeではたくさんの歌手がこの曲を取り上げていて、かなりよく知られている曲でした。 擬人化という手法は歌の中でも時々使われると思いますが、悲しみを本当の人のように思って話しかけているこの設定はなかなかに迫ってくるものがあると思います。 心を解きほぐしてぜひ一度、思いっ切り悲しみに浸ってみてください。 （長谷川きよし） Bom Dia Tristeza （ボンヂーア・トリステーザ） 詩・曲　Adoniran Barbosa & Vinícius de Moraes 訳詩　長谷川きよし Bom Dia Tristeza 古い馴染みの君　悲しみよ　 君と離れて　僕はもう　なんだか 悲しくなる　ところだった そばにおいでよ 一緒に飲もうよ この店の片隅で 君の肩を　借りて泣こう　心ゆくまで 愛することの悲しみに (間奏) しばらくだったね 古い馴染みの君　悲しみよ 君と離れて　僕はもう　なんだか 悲しくなる　ところだった そこにすわって グラス重ねよう この夜に身をしずめて 君の肩を　借りて泣こう　心ゆくまで 愛することの悲しみに Bom Dia Tristeza