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3月、県内のお茶の生産額が初めて1位から陥落し、お茶王国・静岡に衝撃が走りました。需要の低迷からお茶の生産をやめ、新たな作物にチャレンジする農家に思いを聞きました。 牧之原市でレタスなどの野菜を栽培する平幹也さんです。平さんは2年前まで、6ヘクタールの茶畑でお茶を栽培していました。 <平幹也さん>「(Q.どこまで茶畑だったんですか?)ここ全部お茶畑だった。野菜になっちゃった」 リーフ茶の需要の低迷などを理由に、12年続けてきた茶農家を退きました。 <平幹也さん>「お茶にやりがいを感じなくなったのが一番大きい。個人の努力がほぼ評価されない。製品に努力が表れないし、買い手も評価してくれない」 農林水産省は3月、2019年の茶の産出額を発表し、静岡県は50年守ってきた日本一の座を初めて、鹿児島県に明け渡しました。 <県お茶振興課 小林栄人課長>「静岡県は急須で入れて飲むリーフ茶を主体に作ってきた。リーフ茶の需要が大きく落ちているのが一番の要因」 価格の低迷のほか担い手不足も重なり茶農家を辞めていく人が少なくないのです。平さんは現在、レタスのほか、トウモロコシやブドウなどを栽培しています。共にお茶を栽培してきた父・幹夫さんは100年以上続いた茶農家の歴史が途絶えることになったとき、どう感じたのでしょうか? <平幹夫さん>「まさか全部やめるとは思わなかったですけど、仕方がないかなと思っています。すべて機械化しても採算が取れない。何をしても無理だと思う。お茶よりも野菜や他のことをしたほうが経営的にも伸びるかなと思って、あとは息子に託した」 現在、農園ではスタッフを20人雇い、1年を通してバランスよく収益を得られるように考え、奮闘しています。 <平幹也さん>「お茶をやめてレタスもなかなか安定しなくて経営的には厳しい。目標は経営の安定。そこからまたチャレンジしたいなと思います」 あきらめず、地道に…。平さんはこれからも農家として挑戦を続けます。 #オレンジ6 4月8日放送